離乳食を始めてスプーンを持ちたがる赤ちゃんの対処法は?
離乳食を始めてお粥などをスプーンで食べさせようとしても、赤ちゃんがスプーンで遊んで顔がお粥だらけになったり、食べ物を下に落とすので床も汚れてママのストレスはたまるいっぽうです。こんな時はどうすればいいのでしょうか。その対処法についてご説明しましょう。
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離乳食でスプーンを持ちたがる!?
「離乳食を食べさせようとすると、スプーンで遊ぼうとするので困ってしまいます。」というママの声はよく聞かれます。また、「指しゃぶりに夢中になって、なかなかうまく食べてくれません。」など、離乳食が始まる時期は、ママの子育ての悩みがどんどん増えてくる頃です。その他にも、ママの口紅や携帯、テレビのリモコンなど、なんでも手にとろうとして大変ですね。食器を持とうとしてひっくり返した、中身が全部床に落ちてしまったり、お粥に手を突っ込んだり、もうママはお手上げ!と育児に疲れ切っているママも多いでしょう。また、スプーンを噛み噛みすることに夢中で離乳食を食べようとせず、スプーンを口から離そうとすると泣いて怒り、もう今日は離乳食はやめようと片付けようとすると、今度はそれを泣いて怒り始めたりします。
でも、これは誰しも経験することですね。離乳食は通常10倍粥から始め、スプーンでお粥を赤ちゃんのお口に運びます。最初はなんとなく食べてくれるのですが、赤ちゃんはだんだんスプーンで遊びたがるようになります。量も少ししか食べてくれないこともあります。一ヶ月たっても、なかなかうまく食べれるようになりません。そろそろお野菜を刻んで入れなければいけない時期なのに、こんな状態でどうしようかとか、ママは気持ちばかり焦ってしまいます。
スプーンを持ちたがる時の対処法
ママの離乳食の悩みは絶えません。スプーン遊びのために食事の時間が長くなってしまったり、スプーンばかり気になって、一向に食事に対して興味を示さなかったり、上手にすくえずこぼすことも多いですね。このほかにも、赤ちゃんは、ママをイライラさせることを一杯しまうかもしれません。こんなときには、ママが赤ちゃんの行動に付き合う心のゆとりが必要です。離乳食を始めるた頃の赤ちゃんが、自分でスプーンを持ちたがるのはごく自然なことなのです。
対処法としては、遊び用のスプーンを持たせたり、床にこぼしてもすぐ掃除できるビニールマットを床にひいたり、遊びの時間も考慮した食事の時間を確保しましょう。また、食事の時間を決めて、毎日同じ時間に離乳食をあげるようにしましょう。
一番大切なのは、赤ちゃんの遊びたい気持ちが満たされるまで、赤ちゃんに付き合ってあげることです。気のすむまでスプーンで遊ばせてあげましょう。心配しなくても、赤ちゃんが永遠にスプーンしか興味を持たないで、食べ物を自分で食べないことはありません。むしろ、ミルクでお腹が一杯にならなくなれば、食べたいという要求が出てきて、遊ぶよりも食べることに興味を持つようになります。
スプーンを持ちたがるのは成長!
4,5ヶ月目から離乳食を初めて、離乳食の進む9〜11ヶ月頃の赤ちゃんは、いろいろなことを感じて大きく成長している時期です。まだスプーンとおもちゃの区別がついていません。食べるという行為よりも、スプーンをおもちゃに遊びたい気持ちが先行します。ですから、お母さんが食べさせようとするとスプーンを自分で持ちたがります。食器をトントンと叩いてみてその音に興味を持ったり、スプーンを舐めたりかじったりしてその感触を楽しみます。赤ちゃんは成長する過程で、あらゆる物に対して興味を持ち、それに触れて、その感触でいろいろなことを感じ、知識を増やしてゆきます。そうすることが、赤ちゃんの成長の一つの過程なのです。物に対する興味から始まり、赤ちゃんはあらゆる可能性を試そうとしています。それは、スプーンを道具として使いこなす前に、経なければいけないステップなのです。
母乳だけでは満腹感が得られなくなり、赤ちゃんの体が急速に成長するこの時期は、精神的にも大きく成長する時です。食事の時も好き嫌いがはっきりとできてきて、嫌いなものはイヤイヤをし、好きなものを指で指して催促するようになります。好奇心の強い、自我の強い赤ちゃんほど、離乳食でわんぱくぶりを発揮します。食べ物を手で掴んで投げることを楽しんだり、コネコネして手づかみの感触を楽しんだり、お皿をひっくり返して物が下に落ちることに興味を持つこともあるでしょう。液体の飲み物がこぼれる様子が面白いと感じて、ペットボトルを逆さにして遊ぶ子もいます。また、手づかみで食べながらも、自分の口の中にどのくらいの食べ物が入れられるのかやってみて、赤ちゃんは、感覚的に食べるという動作や、食べる量の手加減を身につけることができます。
離乳食のスプーン遊びの時期は?
赤ちゃんの成長には個人差がありますが、一般に、3、4ヶ月でお首が座り、5ヶ月ごろから寝返りをし、6、7ヶ月で投げ座りをし、歯が生えてきて離乳食も始まり、8ヶ月でハイハイ、9ヶ月でつかまり立ち、10ヶ月でつたい歩き、11ヶ月で一人で立てるようになり、12ヶ月で1、2歩歩き始めます。また、歯が生えはじめて離乳食を始める頃は、ちょうど自我の芽生えてくる頃です。この時期にはなんでも手にとって口に入れようとしますが、その行動もだんだん落ち着いてゆきます。また、一般的な成長カレンダーとは違って、発育が少し遅れているように感じても、赤ちゃんは着実に成長してゆきます。いつかは大きくなるのですから、気長に子供の成長を楽しむことが、離乳食も含めて、育児の一番のコツです。
首がすわって投げ座りができるようになり、離乳食も始まる9カ月ごろは、成長期でも自我がめざめてくる特に大切な時期です。赤ちゃんはスプーンに触って遊びながら、スプーンを自分の道具として理解しようとしています。この時期が過ぎれば、赤ちゃんは次の段階に自然と進み、スプーンを食べ物を食べるという行動に結びつけてゆきます。赤ちゃんがママのスプーンを持ちたがるのは、食べるという行為をする前に必要な学びのステップです。バタフライを泳げるようになるには、まず、水に慣れなければなりません。自分でスプーンですくって食事ができるようになるには、まず、スプーンに慣れなければならないのです。
離乳食のスプーンに手を添える!
離乳食を始めたばかりの頃は、お母さんの赤ちゃんに対するちょっとしたサポートが必要です。赤ちゃんがスプーンを持ちたがったら、まずはスプーンを持たせてあげて納得するまで触らせてあげ、スプーンでものをすくおうとすれば、すくう行為を練習させてあげましょう。赤ちゃんが離乳食をうまくスプーンですくえなくて困っていたら、お母さんがそっと手を添えて、口に運ぶのを手伝ってあげましょう。赤ちゃんのイライラを解消してあげて、自分でしようとする行為がうまくいった時の達成感を、十分に味あわせてあげてください。それはたぶん、自転車が乗れるようになるまで、倒れないようにする補助輪の役目を、離乳食でママがするような感じです。ママの補助があっても赤ちゃんはそれに気づかず、自分でできたと喜び、食べるということが好きになります。それが心地よい味覚とつながり、スプーンはおもちゃではなく食べるための道具だと気づき、もっと上手にスプーンを使って、もっとたくさん美味しいものを食べたいと思うようになります
また、スプーンが離乳食を食べるための道具とわかっても、それをうまくいかないと、赤ちゃん自身がイライラして、ワザとスプーンや食べ物を床に落とすこともあります。ご飯を床にばらまいてはいけないという概念は、大人が衛生面で学習したことで、赤ちゃんはまだそれを理解するところまでいっていません。そこで、お母さんに手を叩かれたり、大声で怒鳴られたりすると、恐怖感が食べるという行為につながってしまい、食事をしたがらなくなってしまいます。好きなものを食べたいという要求の表れや、自分でうまくできないことに対する苛立ちは、自我が芽生えてきた証拠です。スポーツや勉強、また仕事でも、それに興味を持たない人は成長しません。たとえ失敗をしても興味を持ち続けることで、自分からやりたいという意思が生まれ、少しづつ成長してゆきます。厳しく叱って無理やり食べさせるのは、その芽を早々に摘んでしまうようなことになりかねません。
まとめ
離乳食で赤ちゃんがママのスプーンを持ちたがり、スプーン遊びに夢中になっている時は、赤ちゃんの遊びたい気持ちが満たされるまで気長に付き合ってあげましょう。遊び用のスプーンを渡してあげたり、うまく離乳食がすくえるように手を添えて手伝ってあげたりしましょう。食事の時間を決めて、気長に赤ちゃんのスプーン遊びに付き合ってあげているうちに、赤ちゃんは食べるということを自然に理解してゆきます。ですから、安心して、子供の成長を楽しみながら育児に取り組んでくださいね!
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