カビの除去にはエタノールが◎!適切な使用でカビを抑制!
家のあらゆるところに現れる「カビ」。あっという間にこびり付いてなかなか落ちない厄介な存在です。カビを見つけるたびに毎回きちんと除去できればいいですが、カビを掃除するには時間に余裕がないとなかなかできません。時間がなくてゆっくりカビ掃除なんてできない!という場合は、カビを予防する方にシフトするとカビ問題から解放されます。カビ予防に効果的な方法は色々ありますが、中でもカビ発生を予防するにはエタノールがとても効果的!そこで今回は、エタノールを使ったカビの除去方法についてまとめてみました。
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エタノールとは?種類と性質
そもそもエタノールとは何でしょうか?いかにも化学薬品という名前ですが、実はとても私たちの生活に馴染みがあるものです。エタノールは糖蜜やでんぷん質から作られる「酒精」とも呼ばれ、アルコールの一種です。エチルアルコールの構造式(CH₃CH₂OH)を持つ無色透明で香りと味があり、揮発性の非常に高い液体です。水や油にも溶け、除菌力は濃度が80%の時が一番強いと言われているので、消毒用エタノールはこの濃度に調整されています。消毒効果は低いですが、ウォッカやホワイトリカーなどの高い度数のお酒を消毒用エタノールの代わりに使うこともあります。最初にアルコール類として認められたのがエタノールなので、一般的にはアルコールと言えばエタノールのことを指します。
エタノールの除菌力は濃度によって次のように変わります。エタノール濃度が8~20%→死滅時間30~48時間、20~40%→死滅時間10~30分、40~80%→死滅時間5分以内、80~99%→死滅時間10~30分。このように80%濃度の時が、除菌力が最強です。では、なぜエタノールがカビに有効なのでしょうか?カビの仕組みは大まかにいうと、菌糸と胞子でできています。エタノールは細菌などの細胞膜に対して作用し、カビたんぱく質を変性させて殺菌作用を起こすのですが、この菌糸と胞子はエタノールで除菌することができるのです。そしてこの細胞膜に浸透しやすいエタノール濃度というのが80%となるわけです。
1つで赤カビ青カビ黒カビを除去
カビと一口に言っても、色々なものがあります。家で見られるカビは、赤カビ、青カビ、黒カビ。カビによって、発生場所や性質が違いますので、それぞれの特徴をきちんと知って、正しい対処方法をすることでますますカビの発生や除去をしやすくなります。
・赤カビ…一般的には赤カビと言われますが、本当の正体は「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌です。ロドトルラは、黒カビの10倍と言われるほど早いスピードで繁殖します。黒カビと違い、水があるだけで十分な養分となるので、浴室に石鹸カスや皮脂汚れなどが付着している状態なら、さらに繁殖しやすくなります。発生しやすい場所としては、浴室の壁・タイルの目地・排水溝などですが、台所やトイレなどの水回りでも発生します。ロドトルラの発生を防ぐには、餌となる水分を残さないことが重要なので、換気をしたり拭き取るなどして残っている水分をしっかり乾燥させましょう。
・青カビ…青カビの正式名称は「ペニシリウム(青カビ属)」です。名前の由来は、その姿がブラシの形に見えることから、ラテン語でブラシという意味の“ペニシリ”から取ったものです。青カビは約200種類存在していて、代表的なものは「ペニシリウム・シトリナム」「ペニシリウム・エクスパンザム」「ペニシリウム・イスランジカム」の3種。青カビは自然環境の中のいろいろな場所に存在します。空気中の青カビの量は黒カビと同じくらい存在し、青カビの胞子の大きさがだいたい3~6μmで黒カビの胞子より小さいため、1メートル落下するのに120分くらいかかります。室内の壁面・塗装面・家具・押入れ・畳などに生え、温帯地域に多い傾向があります。青カビが人体に及ぼす影響は、真菌感染症、アレルギーが主です。しかし、青カビは人体に良い影響も及ぼします。それは、抗生物質としてペニシリウム・クリソゲナムが使われますが、これが一般的に言う「ペニシリン」です。そのほかにもチーズなどの食べ物を美味しくするために青カビが使われています。
・黒カビ…黒カビは一般的な俗名で、正式には「クラドスポリウム(クラドスポリウム属)」と言います。クラドスポリウム属は170種類以上いて、代表的なものは「クラドスポリウム・クラドスポリオイデス」と「クラドスポリウム・スフェロスパーマム」の2種です。もともとは土壌に多く存在していますが、そこから空気中に飛ばされ建物の中に入ってきます。そのため、黒カビは空気中に漂っていて、その数は環境やライフスタイルによって変わりますが、だいたい2~100個/㎥です。空気中に浮遊しているのは黒カビの胞子で、胞子の大きさは4~8μm、1ⅿ落下するのに約30分かかります。もちろん、ホコリの中にもカビがいます。黒カビが生えるのは、建物中(浴室・トイレ・キッチン・エアコン内部などの湿っている場所)、食べ物など。だいたい92~100%くらいの湿度で生え、5~30℃の温度で成長します(最も生えやすいのは25℃前後)。黒カビの胞子を吸い込むことで、カビアレルギー、真菌感染症、カビ中毒(食中毒)などの人体影響を与えます。
基本的に、カビはどんな種類でも湿度・温度・水分・栄養がある場所に繁殖します。家の中のカビを押さえたい場合には、こういったカビが増える原因を抑えることが必要です。
エタノールがカビ除去に◎な理由
エタノールは、たんぱく質を凝固させるため、消毒・殺菌としても使われますが、カビタンパク質も分解してくれるのでカビの除去には効果的です。カビの胞子はアルコールが少しでも触れると胞子が死滅するので、カビの除去にエタノールは最適なのです。さらに、アルコールは医療施設でも消毒として使われるほど高い安全性があり、極端に肌が弱いなどで無ければ、大人だけではなく子供でも安心して使えるのです。さらには、アルコールはすぐに蒸発するので後に何も残らないので、お掃除でも二度拭きの必要がなく、拭き後も残りません。すぐ蒸発してしまうので素材を傷めにくいため、ほとんどの素材にOKですし、漂白剤を使えないような場所のカビ退治にもってこいなのです!
水が使えない家電やコンセント周りなどの掃除にも使えます。エタノールには消毒エタノールと無水エタノールがあります。消毒用エタノールは無水エタノールを精製水で薄めたもので、消毒用に最適な80%濃度は4(無水エタノール):1(精製水)の割合で作ったものです。無水エタノールはほぼ純粋なエタノールで、主な成分としてはエタノール99.5%、水分0.05%です。エタノール濃度が高いですが、無水エタノールには殺菌作用はありません。無水エタノールには殺菌作用がなく、水を混ぜると殺菌力を持つようになります。消毒などに使うには無水エタノールを水で割るか、消毒用エタノールを飼いましょう。電化製品や照明器具の傘、油汚れなどの掃除等に使いたい場合は無水エタノールが有効です。
エタノールのカビ除去力&方法
エタノールがカビになぜ有効なのかは、お分かりいただけたと思います。では、エタノールが持つカビ退治の威力がどれほどなのでしょうか?エタノール濃度を35%にした場合の各カビの死滅時間はというと…赤カビ→3秒以下、青カビ→30秒、黒カビ→60秒です。次に、エタノール濃度を70%にした場合の各カビの死滅時間は、赤カビ→3秒以下、青カビ→3秒以下、黒カビ→3秒以下となります。濃度が高いとこれだけ早く且つしっかりとカビを除去することができるのです。カビに効果的なエタノールは、各カビに対して適切な対処をすればよりしっかりカビを除去することができます。各カビに対しての除去方法は以下の通りです。
・赤カビ…エタノールを染み込ませたペーパータオルを赤いヌメリ汚れに当てるか、エタノールで作ったスプレーを吹きかけることで死滅させます。お掃除の度にスプレーをすれば、赤カビ発生の予防にもなります。
・青カビ、黒カビ…青カビは中温性・耐寒性なのに対して、黒カビは好湿性なので長時間湿度が80%以上にならないように気を付けましょう。青カビや黒カビが目視できる時は、目に見えていないだけで周りにもたくさん存在していますので、しっかりとアルコールで除去します。このとき、直接吹きかけてしまうとカビの胞子が舞い上がってしまい吸い込んでしまうことにもなるので、きちんとマスクをしましょう。そして、タオルなどにエタノールをたっぷりと吹きかけてから丁寧に拭き取り除去します。
エタノールを使ってのカビ退治は、自然素材などの洗剤が使えない場所にも有効です。畳は吸湿性があるため、湿度の高い日が続くとカビが生えてしまう可能性がありますが、畳に漂白剤を使うと傷んでしまいます。そこで、エタノールを含ませたティッシュや布で拭き取り、湿気を抜くために数時間ほど窓やドアを開けて換気をします。下駄箱などの収納場所では、収納物を全部取り出してから布などにエタノールを染み込ませて拭き取ります。壁の場合は、クロスの凹凸もしっかりと拭けるようにティッシュや布にたっぷりとエタノールを染み込ませて拭き取ります。窓の結露でパッキンにカビが発生することが良くありますが、黒いシミのようなものを見つけたらすぐに拭き取り、合わせてカーテンにもエタノールを吹きかけておくとカーテンの結露によるカビも防げます。冷蔵庫や加湿器、空気清浄機などの水を扱う電化製品にもカビが発生します。衣類やフェイススチーマーなども含め、体内に入れたり肌に触れたりするようなものには、漂白剤よりもエタノール除菌が向いています。そのほか、ペットのご飯や水飲み皿などに使うこともできます。
エタノールを使う時の注意点
エタノールは人体に無害ではありますが、使う際にはいくつかの注意点があります。
・エタノールはアクリル・スチロール・革製品・ニス・ワックスが塗られている床や家具などには、傷めてしまったり塗装がはがれてしまったりするので使用できません。
・有毒ガスが発生する場合がありますので、薬品同士を絶対混ぜないようにしましょう。口・鼻・目などの粘膜にも付かないように気を付けましょう。
・エタノールには水分を奪う性質がありますので、肌が弱い方や消毒などで頻繁に使う方は手や肌が荒れてしまう恐れがあります。
・インフルエンザウイルスには有効ですが、ノロウイルスなどには効果がありません。ノロウイルスには塩素系漂白剤が効果的です。
・エタノールはお酒が主成分なので引火性があります。近くで火器を使ったりしないようにしましょう。また、密室した場所では気体が充満してしまいますので、こまめな換気をするようにしましょう。
・無色透明なので、誤って飲んでしまわないよう、ジュースやペットボトルなどの飲み物だと勘違いしやすい入れ物に入れるのは避けましょう。もし使う場合には、お子さんの手の届くところに置かないとか「危険」「アルコール」などと目立つように明確な表記をして、早めに使い切ってしまいましょう。
・エタノールは揮発性が高い液体なので、密閉容器に入れておかないと揮発してしまいます。他の容器に移した場合は早めに使用し、残ったものは密閉して令暗所に保管するようにしましょう。一度開封したものは、開けて使用するたびに酸化し経年劣化しますので、プラスチック容器で販売されているエタノールは使用期限内で使い切るようにしましょう。
・エタノールには漂白効果はありませんので、カビの黒い汚れをとることはできません。エタノールができるのは、カビが根を張る前までの状態を除菌することなので、根を張って黒くシミになってしまったカビは塩素系漂白剤などの漂白効果があるものを使いましょう。
まとめ
エタノールは消毒に使うだけだと思っている方も多いようですが、実はお掃除にも使うことができるんです。油にも強く、二度拭きがいらないので、実はお掃除には最高のアイテムとも言えるでしょう。ただし、エタノールが使えないものもありますので、使う場合にはきちんと確認をしてから使うことをオススメします。細菌も、人間の作る抗体に耐性がついて強力になってきている時代なので、日頃から細菌との接触を減らす生活や、やっつける工夫をしておくと安心です。何より、部屋が綺麗だと空気も綺麗になり、綺麗な環境に身を置いていると心も洗われていきます。清潔な環境と健康な心身を保つようにしたいものですね。