タバコの販売って儲かるの?儲けの仕組みを解説!
禁煙の場所が増えたり、税金が上がったりと、タバコに対する風当たりは年々強くなっています。そんな中、町のタバコ屋さんはつぶれずに経営しているのはなぜでしょう。タバコの販売はどのような仕組みで儲けているのか、調べてみました。
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タバコと社会
タバコ販売について考える前に、タバコと社会の関わりについて調べました。タバコは江戸時代に伝わったと言われ、その後風紀の乱れや火災の原因、耕作の妨げになる等で禁じられたこともありましたが、タバコの流行は止められず、庶民にも親しまれていきました。明治から大正にかけて紙巻タバコが一般化して、現在にいたります。タバコは時代の移り変わりの中で、文化と関わり合いながら広く親しまれていきました。また、タバコは税率の高い商品です。タバコの値段の中には、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税が含まれています。一箱440円とすると、その内約277円が税金です。約6割、お酒やガソリンよりも高い税率です。タバコに関する税金が年間約2兆円もあるそうです。タバコが単なる嗜好品ではなく社会と密接に関わってきたものだということがわかります。
タバコ屋はどのくらい儲けられるのか
タバコの仕入れ値は販売価格の9割と言われています。利益は1割ということですね。町のタバコ屋さんには一日どのくらいのお客さんが来ているでしょう。近年、タバコ屋さんでタバコを購入している人をあまり見かけません。タバコ屋さんに3人が1カートン(10箱)ずつ買いに来るとすると…一箱440円×10×3=13200円 一日の売り上げは13200円です。利益は1割なので、1320円。毎日販売しても月に39600円です。ちなみに賞味期限が過ぎたものはJTで無償交換してくれるそうです。ロスが出ないのは嬉しいですね。でも、月に39600円の利益では生活できません。販売努力で月に3000箱売ったとしても月収132000円です。薄利多売の商売ということが分かります。
タバコ屋の儲けの秘密
それでも続いている町のタバコ屋さん。なぜつぶれないのか、理由を調べました。一つ目は、ライバルが周りにいないからです。「たばこ事業法」という法律で、一定エリア内に店舗が複数できないよう定められています。なので、近隣にライバルタバコ店が!ということが起こらないのです。二つ目は、家賃・人件費が少なくてすむからです。タバコは小さいので、販売店舗の広さもさほど必要ありません。アルバイト等を雇えば人件費がかかりますが、自宅を使っての家族経営等であればその必要もありません。最小スペース、最小人員でスタートすることが可能です。三つめは、自動販売機が売り上げを伸ばすからです。これが最も大きな理由になります。タバコの自動販売機は、先ほど述べた一定エリアに関わらず、どこにでも(許可が下りれば)設置することができます。初期投資と商品補充・釣銭管理という手間(外注するならその分の経費)がかかりますが、立地によっては月に1台10万円以上の売り上げが見込めます。30台置けば300万円!利益は30万円です。自動販売機はタバコ販売の鍵になりそうですね。
タバコを販売するには
早速タバコ屋を始めようと思っても、開業には財務大臣の許可が必要なため、JTの審査を受けることになります。まずJTに必要書類を提出して、次に一定エリアに店舗がないかどうか等実地調査があり、認可が下りれば登録免許税15000円を払って晴れてオープンです。ここまで2か月ほどかかります。また、当然ですが開業のためには店舗が必要です。自宅の一部を使うことも可能ですが、通りに面しているなどの立地条件があるので注意が必要です。あまり人のいない地域だと、認可が下りないこともあります。副業としてタバコ屋を営む主婦がいたり、年収一千万を超えるタバコ屋がいたりと、熱の入れ方は様々ですが、在庫管理も比較的楽で、地域によっては参入しやすいビジネスと言えるかもしれません。
タバコ販売の未来
日本の喫煙者人口は2017年で1917万人で、前年度から比べると110万人減少しています。度重なる増税や受動喫煙を防ぐ規制の影響もあり、喫煙者はどんどん少なくなっています。タバコを吸える場所も減っているように感じます。タバコ業界は厳しい局面にいると言わざるを得ません。一方で、このご時世にも日本にはまだまだ多くの喫煙者がいるという見方もできます。加熱式タバコの台頭で、健康面やマナー面でも改善が見られています。吸いにくい世の中だからこそ、愛煙家の憩いの場も求められているのかもしれません。タバコ販売ビジネスにもまだ可能性が秘められていると言えそうです。
まとめ
東京オリンピックもあり何かと話題のタバコですが、販売店以外のところにも儲けの仕組みがあることがわかりました。
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