風疹になってしまい会社を休みたい時は有給を使える？

風疹は子供がかかる病気と思い込んでいましたが、最近では大人にも発症することが増えていると聞きます。大人が風疹になってしまうとどんな症状があるのか、また仕事を休んで会社に行かないほうがいいのか？会社を休む場合になった時、有給を使わなければいけないのか？

社会人、会社勤めをされている方が風疹にかかってしまった時に、どのような対処をしたらいいのか調べてみました。

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風疹ってどんな病気？

風疹は、風疹ウイルスによる感染症です。飛沫感染により人づてに広がっていきます。風疹感染者の鼻や口から出る飛沫に接触、吸い込んでしまうことによって喉や呼吸器系の粘膜にウイルスが付着することによって、鼻咽頭やその付近のリンパ節でウイルスが増殖していきます。感染後５〜７日で全身にウイルスが行き渡り、潜伏期間は２週間程度になります。

大人（成人）や年長児童では発疹が現れる１日〜５日前に前駆症状があります。（倦怠感、微熱、鼻水、耳の後ろや、後頭部頭のリンパ節の腫れ）小児は前駆症状がまずなく、発疹から始まる場合がほとんどです。発疹は顔から始まり、足のほうに向かって下がっていきます。約３日ほど発疹は続きます。風疹という病気は、身体にでる症状が以外と軽いことが多く、約半分の風疹感染者は無症状です。そのため、風疹にかかったことがないと思っている人でも、実はかかっていたということもあります。また逆にかかったと思っている人の中には、実は感染していなかった、という場合もあるようです。ですので、風疹にかかった、かからなかった、という記憶はあまりあてにならないというのが実際のようです。

風疹に感染している８割が大人の男性！

風疹という病気は主に、４歳〜１０歳くらいの年齢に多く見られ、三日ばしか とも言われています。小児の発症の場合は一般的に軽症な場合が多いですが、最近は大人が発症することが多くなっています。平成２５年度の報告では１万４千人を超え、約その８割が２０代〜４０代の男性という結果になっています。大人の感染は症状が重くなることが多く、特に妊産婦さんの感染は、お腹の赤ちゃんに障害を及ぼす危険があるため気おつけなければなりません。

大人の風疹が増えている？

今は、風疹の予防接種が義務ずけられていますので、子供の時に受けたはずと思っている方がほとんどだと思いますが、注意点があります。ほとんどが学校での予防接種を受けますが、例外があります。 1962年4月2日～1979年4月1日の間に生まれた男性、1979年4月2日〜1987年10月1日の間に生まれた男女の方は、学校での集団接種は行われておらず、各自にて風疹の予防接種を受けることになっていたようです。そんなことがあり男女共、風疹の予防接種をする数が非常に少なかった。この時期に生まれた人は予防接種を受けたのかどうか、風疹にかかったことがあるのかを親に確認したほうがいいと思います。

風疹なので会社を休みます。これって通用するの？

病院等で風疹と診断された場合は、症状が軽い重い如何にかかわらず無理をして出社せず、主治医や会社の上司等と相談して、休み（欠勤）の措置を取ることが必要です。大人の感染について学校保健安全法を参考にすれば、欠勤基準は「発しんが消失するまで」となっています。出勤再開については病院の先生の判断に従ってください。

また、妊婦さんと赤ちゃんを守るため、また社会全体の風疹感染拡大を防止するためにも「抗体検査」と「ワクチン接種」を受けることをお勧めします。

風疹は有給を使って会社を休まないといけない感染症？

国立感染症研究所による「職場における風疹対策ガイドライン」というものが作成されています。その中で、下記のようなことが記されています。

◦…患者が発生した場合、事業者等は終息に向けて速やかな対応に努めること職場内において風しん患者の発生を探知した際には、事業者等及び産業保健スタッフ等は、速やかに、後述の「VI 発生時の対応」に示す内容を実行に移し、早期に流行が終息するよう努める。

◦…労働者等は医療機関等で風しんと診断された場合、主治医や上司等と相談して休業等の措置をとること。感染を広げないためには、風しんを発症した者が、発しんが消失するまで勤務を休む環境を作ることが極めて重要である。労働者等は医療機関等で風しんと診断された場合、症状が軽いからといって無理して出勤せず、主治医や上司等と相談して、適切に休業等の措置をとるよう努める必要がある。

◦…欠勤基準の考え方
欠勤基準としては、学校保健安全法※ 6を参考に、主治医や産業医の判断を踏まえることが適切である。また、休業等の取扱いについて、あらかじめ労使で協議しておくとともに、就業規則等に記載して周知しておくことが望ましい。

（※上記抜粋：職場における 風しん対策ガイドラインから）

法律に準じた規定はないようですが、感染を広げないために会社の協力が必要不可欠のようです。ですが職場の内規で有給扱いになるのかはそれぞれの会社の判断があるようです。

まとめ

社会人が風疹にかかった場合、インフルエンザと同様に感染を防ぐために、仕事を一週間程度お休みする、というのが一般的のようですが、法律的には、会社側で有給や給与を保障をしなければならない感染症とは認められていません。風疹にかかり仕事を休む場合には、会社とよく相談する必要がありますね。