ウールコートの洗濯を自宅でしても失敗しない超重要なコツ
2020/07/27
ワンシーズンだけしか着ないウールコートは、クリーニングに出すのもいいけど、あまり着ていなかった場合はかえって面倒だったりもします。ウールコートはクリーニングに出すのが一般的ではありますが、自宅で洗うことはできるのでしょうか?実は、ウールコートは自宅で洗っても大丈夫なんです。ただ、ウールの性質上、洗う時に気を付けなくてはいけないことはあるので、そこを守らないととんでもない結果を招いてしまうことに!そこで今回は、ウールコートを自宅で洗濯する方法や注意点についてまとめてみました。
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洗濯表示の見方は覚えておこう!
まず自宅でウール製品を洗う場合、なによりも一番にやる作業は「洗濯表示を見ること」です。ここに、ウール製品を洗っても大丈夫かどうか? 正しい洗濯方法について書かれています。洗濯表示は、2016年12月に洗濯表示改正されて世界共通となりました。
22種類あったマークも41種類に増えてより詳しい洗濯方法が分かるようになり、とても便利に!洗濯表示は学校の家庭科で習う程度で、さらに改正されているとなれば、また新しい表示の読み方が分からない方も多いことでしょう。もしくは、洗濯表示が変わったことすら気付いていなかった方もいらっしゃるかと思います。
まずは、実際の洗濯方法をお伝えする前に、自宅の可否を判断するために必要な最低限のマークを覚えましょう。このマークさえ覚えれば、自宅で洗えるか洗えないかが自分で判断できるので、大切な衣類のトラブルも防げますよ。洗濯できるかどうかを判断するには、次の2つを覚えればOKです。
・水の入った桶マーク
これは「自宅で洗濯機を使っても洗濯できますよ」という意味のマークです。桶に手を入れているマークであれば、「手洗いなら自宅で洗濯できますよ」という意味になります。桶の中に数字が書いてあれば「その温度を上限として洗濯してください」ということなので、「30」と書かれていれば、30℃までの洗濯水で洗うようにしましょう。桶の下に下線が引いてあれば、「優しく洗ってください」という意味で、本数が増えるほどより優しく洗わなければ衣類が傷んでしまう恐れがあります。
この桶マークにバツ印がついていると、「洗濯できませんよ!」と言う意味になります。この場合は、一緒にドライマーク等が書いてあります。自宅での洗濯不可と言うことは、つまり「自宅で水洗いができません」ということなので、クリーニング屋さんで特殊な洗剤を使い水を使わない洗い方で綺麗にするしか方法がありません。自分ではどうすることもできないので、この場合は速やかにクリーニング屋さんに持っていきましょう。
・〇印にアルファベットのマーク
これは「ドライクリーニングもできますよ」と言う意味です。よく、「ドライクリーニングでしか洗えませんよ!」と意味を間違えられるので、正しい意味を覚えましょう。ドライクリーニングのマークと一緒に桶マークが書かれていれば、自宅での洗濯が可能です。
自宅でのウールコート洗濯方法
洗おうとしているウールコートには、どんな洗濯表示が書いてありましたか?もし洗濯OKのマークが書かれていたのなら、さっそくお洗濯をしていきましょう!と言いたいところですが、その前にもう一つだけ確認をしておかなければいけないことがあります。それは、「色落ちチェック」です。洗濯をし始めてから色落ちしていることが分かっても後の祭りです。クリーニングに出しても元には戻らないので、事前に確認をしておく必要があります。
<色落ちチェック方法>
コートに中性洗剤を少量付けます。白い布やティッシュペーパー、綿棒などで洗剤を付けたところを軽く撫でます。白い布などに色が付いてきたら、お家では洗えないのでクリーニングにお願いしましょう。色落ち確認をする時は、必ず袖の内側などの目立たない場所で行いましょう。
【洗濯機で洗う場合】
<用意する物>
・コートが入る大きさのネット
・中性洗剤(デリケート用)
<手順>
1.
全体の中で汚れが目立つ場所があれば、先に汚れを落とします。袖口、ポケット、襟元等は汚れやすいのでチェックしましょう。汚れている部分をぬるま湯に浸して汚れを浮かせ、中性洗剤をつけて優しく押し洗いをしていきます。間違ってもこすり洗いや揉み洗いはしないでください。生地が固くなり風合いを損ねる・縮む等の原因になります。
2.
部分的な汚れを汚とせたら、ボタンやファスナーを全部止めて前身頃や袖口など汚れやすい部分が外側になるように畳み、ネットに入れます。
3.
ドライコースなどの優しい水流で洗うコースで洗濯をします。
4.
形を整えて、直射日光を避け、風通しの良い場所に干します。コートハンガーやジャケットハンガーなどの太さのあるハンガーにかけて乾かすか、平置きで乾かてください。ない場合は、ハンガーの肩部分にタオルを巻きつけて使用してください。
【手洗いする場合】
<用意する物>
・コートが入る洗面器(なければ洗濯機や衣装ケース、浴槽でもOK)
・中性洗剤(デリケート用)
・タオル
<手順>
1.
全体の中で汚れが目立つ場所があれば、先に汚れを落とします。袖口、ポケット、襟元等は汚れやすいのでチェックしましょう。汚れている部分をぬるま湯に浸して汚れを浮かせ、中性洗剤をつけて優しく押し洗いをしていきます。間違ってもこすり洗いや揉み洗いはしないでください。生地が固くなり風合いを損ねる・縮む等の原因になります。
2.
部分的な汚れを汚とせたら、全体を洗っていきます。少し高めの温度に中性洗剤を適量入れて、よく混ぜて溶かします。洗濯水の温度が指定の温度になったら、コートを入れてお湯の中で左右や下から救い上げて上下に揺らし、汚れを流し落としていきます。洗濯液にあまりにも汚れが出る場合は、液を交換しながら繰り返し洗います。
3.
綺麗になったら、しっかりとすすぎます。最低でも3回はすすぎをした方が良いでしょう。手で脱水する場合は、軽く押して水分を軽く切り、バスタオルに挟んで優しく押しながら脱水をしていきます。洗濯機の脱水機能を使う場合はネットに入れて脱水をかけます。脱水は30秒を目安に、様子を見て10秒ずつ最大1分まで増やしてみてください。1分以上の脱水は、コートにしわが付いたり生地を損傷させてしまう恐れがあるのでやめましょう。
4.
形を整えて、直射日光を避けた風通しの良い場所に干します。コートハンガーやジャケットハンガーなどの太さのあるハンガーにかけて乾かすか、平置きで乾かてください。ない場合は、ハンガーの肩部分にタオルを巻きつけて使用してください。
できるなら脱水もタオルドライがベストです。ですが、ロングコート等は脱水するのが大変ですし、洗濯機で短時間での脱水をすれば対応可能です。
ウールコートを洗う時の注意点
ウールコートを洗う時は、必ず次の2点に気を付けてください。
1.
温度に気を付ける。ウールは水に弱いですが、熱にはもっと弱く、35℃以上の熱を加えると縮んでしまう性質があります。コートに付く汚れは、ホコリや汗や外気の湿気が殆どです。頑固な皮脂汚れ等はほとんどないので、30℃あれば十分汚れが落ちるレベルです。女性の場合は、襟やラペルにメイクが付くこともあるので、温度が低いと汚れが落ちないことも。そんな場合は35℃程度までに温度を上げて、メイクの油分を浮かせてから洗剤で落とすようにしましょう。
2.
力をかけないこと。ウールは水に濡れると、うろこ状の繊維の表面が広がってしまいます。そこに何かしらの力を加えてしまうと、引っかかりやすくなっている繊維がどんどん絡まっていき、固くなってしまいます。その結果、フワフワの生地が圧縮されて固くなり縮んでしまうのです。フェルト生地はこの現象を利用して作られていますが、ウール製品の洗い方を失敗すると、このフェルトのような固い生地になり縮んでしまいます。洗う時は力を加えず、水流だけで汚れを落としていくのが最大のポイントでありコツでもあります。
自宅での洗濯頻度やお手入れ方法
いくらウールコートを自宅で洗濯できるとは言っても、ウールにとって水分は大敵です。そのため、洗濯時に簡単に短時間で汚れを落とせるようにするためには、出来るだけ汚れを少なくする日々の工夫も大切です。では、日頃からどのようにしてウールのお手入れをしていけばいいのでしょうか?なんだか難しそう…とお思いになるかもしれませんが、とても簡単なのでご安心ください。ほんのひと手間で出来ることばかりです。
・ブラッシング
家に帰ってコートを脱いだら、サッと全体をブラッシングしましょう。力を入れるとウールが傷つき、毛羽立ちやごわつき、毛玉ができやすくなる等の原因になりますので、表面を撫でるように優しく行いましょう。ブラッシングをすることで、絡まっていたウールの表面の毛並みが整い、フワフワの風合いに戻ります。また繊維が立つので、空気を取り込んで熱を保つというウールの特性を最大限に生かすことができます。その他、毛玉を防ぐことができますしブラッシングによってほとんどの汚れが落とせるので、綺麗な状態を保つことができます。ブラシは洋服用のブラシで、馬毛が一番オススメです!馬毛のハリとコシはウールのデリケートな繊維にも優しいうえに、相性も◎。
・干す
帰ってきたらすぐコートをクローゼットにしまうのではなく、数時間から一晩干しておきましょう。脱いだ後のコートは、汗や外の湿気をたくさん含んでいる状態です。そのままクローゼットに入れてしまうと、湿気が臭いや汚れを強くしてしまいます。また、クローゼット内や他の衣類にも湿気を吸わせてしまうので、カビが生える原因にもなってしまいます。湿気を含んだウールは重くてべたっとした肌触りになり、着心地や風合いも良くありません。直射日光に当てるのはウールが縮む原因になるので、日陰の風通しの良い場所に干してきちんと乾燥させてからしまうようにしましょう。
以上の2点を毎回行うだけで、かなり風合いが長持ちします。また、汚れも少ないので洗濯も簡単ですぐ終わらせることができます。ウールは毛足が長い分、臭いや汚れをたくさん吸いやすくなっています。時々、アイロンを生地から10㎝ほど離してスチーム掛けをすると繊維がふんわりとして、臭いなどもとることができます。
このウール製品は絶対洗濯NG!
基本的に洗濯不可のマークが付いていたら自宅で洗うことはできませんが、洗濯可の表示でも次のような特徴のある生地は自分では洗うことはできませんので、覚えておくと安心です。
・シルク・レーヨン・キュプラ・アセテート等の混紡製品は自宅では洗えません。水に弱く、濡れるとシミになったり色つやが失われてしまいやすい特徴があります。中には洗える種類の物もありますが、そうでなければクリーニング屋さんにお願いするしかありません。洗えるタイプの物でも、風合いや色つやが損なわれることもよくあるので、それでもかまわなければ自己責任でのお洗濯ができます。
・レースや刺繍などの繊細で細かい装飾があると、自分での洗濯は相当度胸がなければやらない方が良いでしょう。レースはちょっとしたことですぐ歪んでしまうので形が変わってしまったり、変に波打ってしまったりしてしまいやすいです。また、刺繍があるものは、刺繍糸の色落ちも多いので色が混ざって変な色になってしまったり、生地に色が移って大変なことにも。また、摩擦や力を加えることで刺繍糸が切れてしまって、せっかくの刺繍がボロボロに…というのもよくある話です。
・しわ加工・エンボス加工・クレープ・ジョーゼットなど、生地に加工をしている物は、洗濯をするとその加工が取れてしまいます。こういったものは基本的には洗濯不可の表示になっていることが多いのですが、洗濯可となっていても細心の注意を払って手洗いにするか、無理なくクリーニングに出す方が良いでしょう。
・モヘア・ベロアなどの起毛している生地の物は、洗濯をすると毛が寝てしまい風合いを損ねます。手触りも固くなりますので、クリーニング屋さんにお願いしましょう。
・シェルボタン・天然石を使ったボタンやビーズなどは、水に弱かったり衝撃に弱かったりします。洗剤による変色や劣化もあるので、クリーニングに出す方が安心です。
・芯地を多く使っている物や特殊な飾りが付いている物も、型崩れしやすく扱いが難しいです。ネクタイやジャケット、コート、ワンピースなどの肩や襟元などに芯が入っている物は自分で洗うのは避けましょう。芯地が折れたりしわが入ってしまうと、その芯地は使い物にならなくなります。そのため衣類等の形が崩れてしまい、元に戻すには芯地を交換して縫製し直すしかありません。芯地は水に弱いので、自宅の洗濯には不向きなのです。
・皮革や毛皮も水に濡らしてはいけない物なので、自宅では成す術無しです。迷わずクリーニング店へ。
・ちりめんなどの強ねん糸使いの生地や和服、和装小物は自宅での洗濯は不可能です。こういった和物の生地は、とても繊細でデリケートなので水に弱く、専用の洗剤と洗い方があります。そのため、自宅ではまずできないものなので、こちらも迷わずクリーニング店へ。
・色落ちする物は水に濡らして洗うことはできないので、クリーニング屋さんにお願いしましょう。
まとめ
最近はウール製品でも使える洗剤や洗濯機も増えてきました。ですが、ウール製品と言ってもウールの種類や質にランクがあり、高級なものほど洗濯不可の物が増えます。また、衣類トラブルを防ぐため、アパレルメーカーは様々な品質テストをしたうえで、さらに問題が出ないように、より安全な方法の洗濯指示を出すこともあります。なので、自宅で洗える素材でも洗濯不可になっていることもあるのです。だからといって、なんでもウールだから温度や摩擦に気を付ければ自宅で洗える!と安易に思ってはいけません。ウール製品に使われている素材も、きちんと確認してくことをオススメします。