衣類のカビはうつるの?その真相とカビうつりを阻止する方法!
2020/05/08
衣類の入れ替えやずっと着ていなかった洋服を着ようと、久々にクローゼットから出してみたら…白いホコリのようなものや黒いシミがあちこちに!なんてことありませんか?お気に入りのものなら余計に悲しみも大きくなってしまいますが、取れるのなら何とかして取りたいもの。それに、他の衣類にもカビが生えていないか心配になります。そもそも、衣類についたカビというのは他の衣類へとうつるものなのでしょうか?そこで今回は、他の衣類へのカビうつりやカビの落とし方についてまとめてみました。
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衣類のカビはうつる?その真相とは
カビの生えた衣類を見ると、他の衣類にもカビが生えていないか心配になります。そもそも衣類のカビはうつるものなのでしょうか?カビというのは本来、至る所に存在していて、1㎡に約数千~数万個ものカビの胞子が浮遊しています。その胞子が落下して何かに付着し、カビの繁殖に必要な条件を満たすとどんどん増えていってしまいます。
そのカビの繁殖条件というのは、
1.湿度80%以上、
2.温度20℃以上、
3.餌がある、
4.酸素があること
の4つです。
カビは湿気の多いところが大好きです。繁殖するには80%程度の湿度が必要ですが、80%というとかなりの湿度です。そして木造は湿気を吸収しやすく、コンクリートは常に水蒸気を放出しています。性質は違いますが、どちらも水分を通す素材なので、ほとんどのアパートやマンションでは湿気対策が必要になります。そしてカビはマイナス温度でも生きることができるので、気温が低いというだけでカビを死滅させることはできません。
温度が低い時は活動こそしていないものの、その場所に留まり生存しています。なので、カビが見当たらないからと言って安心はできないのです。さらに言えば、目に見えるカビはかなり繁殖していて奥深くまで根を張り巡らせている状態です。基本的にカビは無色ですが、カビが密集したり水分が含まれると色が付いているように見えます。
カビが見当たらないからと言って、カビが存在していないということではありませんのでご注意ください。カビは25℃前後になると爆発的に繁殖をしますので、暖かくて湿気が多い場所や季節は要注意なのです。また、カビの食事は人間から出る皮脂や垢、フケ、皮膚、髪の毛や、食べかす、ホコリ、木くず、天然繊維などです。辺りを見渡してみれば、カビの食事はそこらへんに沢山落ちていますし、自分が存在しているだけでカビに食事を与えていることになっているのです。
酸素がないと人間も生きてはいけないように、カビも生きてはいけません。カビは繁殖するときに、菌糸という根っこをどんどん伸ばして繁殖をしていきます。また胞子という粉状の物を飛ばして繁殖活動をします。放った胞子が他の物へと付着することであらゆるところに繁殖をしていきます。植物が子孫繁栄をするのと同じように、次々と種を飛ばし移しながら繁殖を広げていきます。ということなので、人が生活する場所にはカビはいくらでも生える可能性があり、カビはどんどんうつっていくということになります。
洗濯でカビがうつることはあるの?
何もしなくても、カビはどんどんあらゆるところに仲間を増やしていきます。これ以上カビを増やさないように衣類を洗濯しようと思っても、下手すると洗濯機を通してカビがうつる可能性もゼロではありません。洗濯機の中は雑菌が繁殖しやすい環境です。そして、今の日本の洗濯機は冷水で洗う洗濯機が多く、残念ながら冷水ではカビなどの雑菌を殺菌することはできないので、カビが洗濯機内に残っている可能性が否めません。
また、洗剤で必ず死滅するとも言い難く、雑菌の中でもダニは洗剤や漂白剤を使っても1週間以上生き続けることができてしまいます。ダニとカビは生息環境が似ていて、ダニの死骸はカビにとっての餌にもなるので共存していることも多く、お互いが繁殖の原因となっていたりもします。
さらに、カビは繁殖するのに約1週間かかります。その間にカビ対策を取らないと、どんどん仲間を増やしていってしまうので、のんびりはしていられません。ですが、洗濯でカビはうつらないという説もあり、その根拠としては洗濯でカビの胞子が定着する前に流れてしまうからとのこと。ですが、すでに洗濯機内にカビが蔓延していれば、話は別です。そんな洗濯機に衣類を入れっぱなしにしていれば、衣類にもカビが移ってしまいます。
つまり、洗濯でカビが他の衣類にうつることは可能性としてゼロではないが、定着することはなさそうです。しかし、洗濯機にカビが生えている場合や、洗濯物を溜め込む人、まとめて洗う人、殺菌効果のない洗剤や薬品を使わない人は注意が必要です。
注意!こんな所でカビはうつる!
さらに、カビは思わぬ場所でも生えてしまいます。例えば、洗濯物を干す際に窓際に干したりカーテンレールにかけて干していると、干している洗濯物やカーテンにカビが生え、次々とうつってしまいます。窓際は結露しやすいので洗濯物の乾きが遅くなりやすく、洗濯物は湿った状態が長く続くのでカビが生えやすい場所になってしまうのです。洗濯物を干す時も、隙間を開けずに詰めて干していると、風の通りが悪いのでカビが生えやすくなります。
また、湿気の多い部屋も同様です。部屋の隅に干すとカビが生えやすくなりますので、部屋の中央に干すようにしないと、壁紙や家具などもカビがうつってしまいます。窓際や湿気の多い部屋は、洗濯物も生乾きになりがちで、そのまま収納してしまうとクローゼットに湿気が溜まってしまいます。もともとクローゼットは湿気が溜まりやすい場所なので、生乾きの洗濯物や荷物をたくさん入れていると、どんどんカビが繁殖してしまいます。
衣類にカビが生える原因
基本的に衣類に生えるカビは、白いカビと黒いカビしかありません。そして、カビが生えるのは、先ほどお話ししたカビが繁殖するための4つの条件を満たしているとき。ですが、次にあげることも衣類にカビは生える原因になっています。
・汚れたままの洋服を放置している
・洗濯物を洗濯機内やバスケットなどの一か所に溜め込んでいる
・洋服は一度着ただけなら洗わない
・見た目がそれほど汚れていなければ、洗わずに何度も着る
・洗濯物を濡れたタオルなどと一緒にまとめている
どこか心当たりはありませんか?その他にも、クローゼット内にホコリが溜まっていて不衛生、窓を開けて部屋の換気をしない、掃除をしないなども衣類にカビを生やしてしまう原因になります。カビが生えてしまうと、素材によっては洗濯ができないものもありますし、プロでも断ることがあるくらい黒カビは綺麗に落とすことが難しくなってしまいます。色柄ものに黒カビが生えた日には、もう覚悟を決めるしかありません。そのくらい、衣類のカビは生えてしまうととても厄介な存在なのです。できるだけカビが生えないように、そして他の衣類にうつらないようにしたいものです。では、カビを生やさないようにするには一体どうすればよいのでしょう?大切な衣類を守るための、カビを生やさない方法を次でご紹介しようと思います。
カビを生やさない方法とは?
カビを生やさないようにするには、たった3つのことをするだけ!
1、
湿気を取る…湿気はカビにとってとても大事なファクターなので、湿気を取り除くことはカビ防止にとても大きな効果があります。といっても、湿気を取るのはそう簡単ではありません。もともとの湿気が溜まりやすい物件だということもありますし、土地や地域柄湿気が多いという場合もあります。そんな場合でも、確実に除去できる湿気対策。それは「換気」です。換気をすれば、部屋の湿度は簡単に下がります。1日2~3回の換気が理想と言われていますが、1日1回でもいいので、クローゼットの扉を開けて、窓を含めた2カ所以上を開けて換気をしましょう。
窓と玄関しかないようなら、窓と換気扇にしてもかまいません。キッチン・お風呂・トイレのいずれかに換気扇が付いていると思いますので、ドアを開けて窓から入った空気が外に流れるようにしましょう。天気が悪い時や花粉の飛ぶ時期などで窓を開けられない場合は、サーキュレーターや扇風機、エアコンなどを使って空気を動かしましょう。換気扇を回すことをお忘れなく。ですが、それでも梅雨時期などは本当に湿気が溜まります。そんなときは、除湿器を使うと良いでしょう。除湿器とサーキュレーターを使って、とにかく空気を動かすこと。これが、梅雨時期の湿気対策には一番です。除湿器にも押入れ用など小型の物もあるので、使い分けるとより効果的に除湿ができます。
2.
清潔を保つ…衣類はもちろん、部屋やクローゼットの中を清潔に保ちましょう。カビの餌は、食べ物やホコリ、人間から出るゴミや汚れ、ペットを飼っていればペットの毛や皮膚なども含まれます。私たちにとって不衛生だと思うものは、カビにとっては大切な食糧であり、ごちそうです。そのため、部屋を清潔にすることは、カビが生きていくのに必要な栄養を断つことにもなりますし、人間にとっても健康被害が格段に減ることになります。
カビを大量に吸い込むと、人はアレルギーの発症や真菌症にかかってしまい、最悪の場合は命に関わる症状を引き起こすことにもなるのです。小さいお子さんがいれば、小児喘息の原因にもなりますし大人でも喘息の発症や悪化などもあります。もちろん、部屋だけではなくクローゼットの中も定期的に中身を出して、綺麗に掃除をしましょう。そして、荷物を詰め過ぎると風が通りにくくなるので湿気が籠りやすくなってカビが生える環境になってしまいます。クローゼットの中の荷物は、広さに対して7割程度に抑えると風も通るので、意識して整理してみましょう。
3.
除菌する…カビを殺菌しても、カビはそこら中に漂っているのですぐに付着してしまいます。そして、条件が整い次第そこから繁殖していきます。そこで、付着しても繁殖できないように、除菌をしましょう。除菌は、スプレーをするのでもいいですし、カビの除菌剤を使ってもいいですし、ご自分の環境に合った方法を取り入れればOKです。防カビ剤も置き型や貼り付け型など様々あります。
また、洗濯槽も殺菌除菌しておくと安心です。カビの殺菌には塩素系漂白剤が効果的です。洗濯槽の塩素系クリーナーを使えば、綺麗に殺菌除菌できます。ただ、ダニがいた場合はそれでも死滅することはありません。カビは50℃以上、ダニは60℃以上で死滅するので。乾燥機能が付いている洗濯機なら乾燥させましょう。乾燥機能が付いていないなら、蓋を開けて空気や湿気が籠らないようにしましょう。
まとめ
衣類のカビはそのまま放置していればどんどんうつります。また、洗濯機にもカビは生えますので、2か月に1度は洗濯槽も掃除をしましょう。熱湯で洗うことができればいいのですが、冷水で洗うタイプの洗濯機は熱湯に対応していないので、お湯を入れて洗濯機を回そうなんてことはしないでくださいね!洗濯機が壊れてしまいます!